実家の相続でもめているのはあなただけではありません。
その大きな原因は「相続した実家の価格」を調べていないからです。
みなさん実家の価格を過大評価しがちです。
「親が◎千万円で買ったと聞いている」
「大手ハウスメーカーで建てた注文住宅だから!」
でも実際にはそんなあなたが思っているほどの価値は実家にはない!
つまり売却した時の価格はそんなに高くはないのです。
親がその実家を購入したのは昭和の終わりから平成に入ったくらいのバブル真っ盛りの時期ではないですか?
建物は古くなると価値は下がります。(築30年前後で査定額はゼロです)
相続した今の実家の価格が分かれば遺産分割の話し合いはとてもスムーズに進んでいきます。
しかし、相続した実家の価格がわからないから
「この実家に兄貴たち家族が住むという相続は納得できない!」
「実家の売却に反対する弟や妹たちを説得できない]
ということになるのです。
実家の相続しで価値が分かれば実家に誰かが住むのも許せる
「相続した実家に兄弟の誰かが住みたいと言い出した・・・」
それを聞いたあなたはどう思いますか?
「その実家に住むことになれば名義もその兄弟にすることになる。
それって不公平な遺産文分割になるんじゃないか?」
きっとそう感じるかもしれません。
でも、相続した実家?の価格がわかっていれば、意外とすんなりそれを許せることもできます。
「えぇぇ!今の実家の価格てそんなに低いのぉ!
まあ、こっちは親の介護にそんなに手伝いはできなかったのも事実。
実家の代わりにこっちは余分に◎百万円くらい貰うということで手を打つか」
相続した実家の価格が1000万円ちょっとという現実を突きつけられれば、そんな判断もできます。
価値がわかれば相続した実家を売却してお金で分ける時も予め具体的に提示できて話がスムーズに進みやすい
実家の売却で、よくもめるのが他の兄弟たちの反対です。
相続した実家の売却は相続人全員の了承が無ければできません。
誰かひとりでも反対したら実家の売却はできないんです。

「兄さん、あの実家を売却するなんて信じられない!
お父さんやお母さんが亡くなったことが悲しくないの?」

「兄貴からの実家の売却話
なんか裏があるかも・・・
このまま進めてもいいもんだろうか?」
相続した実家の売却話を他の兄弟姉妹に持ちかけた時にはどうしてもそんな色眼鏡でみられてしまうのは仕方ありません。
それを避けるには
相続した実家の価格を提示してより具体的に説明する
ことが大事です。

「じつはあの相続した実家の価格
調べてみたら1800万円くらいらしい。
俺は長男だし、親の面倒でいろいろ見えないお金も出費してきたんだ。
それにこれからの墓守や法事もある。
それに介護でいろいろ頑張ってくれた嫁の手前もある。
そこで
長男の俺が800万円
次男と妹のお前たちは500万円ずつ
そんな分け方を考えているんだがどうだ?」

「それでいいんじゃない!
早速 実家の片付けに近いうちに行くわ!」

OK!
それくらいお金の力はすごいのです!
相続した実家の価格を調べるのにおすすめは「イエウール」さんです。
簡単な入力ですぐに実家の閣下うがわかります。
相続した実家の価格は「相続税評価額」と「実勢価格」では大きく異なる
相続した実家の価格には2通りの見方があります。
それは
・相続税法上の評価価額
・売却した場合ン歩実勢価格
です。
相続した実家の相続税評価額は?
相続税法上の実家の評価額は
・土地は路線価
・建物は固定資産評価額
です。
これは簡単に調べることができます。
土地の路線価は国税庁のホームページで公開されています。
建物の固定資産評価額は役所に行けば評価証明書を入手できます。
※念のため、相続人であることを証明する書類(戸籍謄本など)を持参したほうがいいかもしれません。
相続した実家の実勢価格は?
ひとつは不動産のポータルサイトで概算の相場を調べることはできます。
大手不動産ポータルサイト
・スーモ
・アットホーム
・ホームズ
あたりが有名です。
これらの中から近隣の競合物件から概ねの相場価格を知らんべることができます。
しかし、それを鵜呑みにはできないことも多いのでご注意ください。
あくまで公開されているのは売主希望価格です。
実際の売買においては値引き交渉が入ることがほとんどです。
また、時に土地や戸建ての場合は個別的事情が大きく影響します。
土地ならば
・用途地域
・前面道路の幅
・角地
・近隣施設
戸建てならば
・間取り
・築年数
・修繕履歴
マンションならば
・リフォーム履歴
・耐震基準
不動産の実勢価格はやはりプロの不動産会社の査定を受けるのが確実です。
相続した実家の「相続税評価額」と「実勢価格」異なることも多い
ここで相続した実家の価格で悩ましいのが
相続税評価額と「実勢価格が大きく異なる場合がある
ということなんです。
だいたいの場合は
相続税評価額(低い)<実勢価格(高い)
というケースが多いです。
ただ、今では
相続税評価額(同程度)=実勢価格(同程度)
相続税評価額(高い)<実勢価格(低い)
というケースも少なくありません。
それが特に地方など田舎の実家の場合が多いです。
やってはいけない実家の相続とはズバリこんな相続
「やってはいけない実家の相続」とは、
・将来的に相続人間にトラブルを引き起こしたり
・経済的な負担を増大させたり
・法的リスクを負う可能性のある
無計画で不適切な相続を指します。
具体的には、以下のようなケースが「やってはいけない相続」として挙げられます。
①相続した実家の活用方法を決めずに「とりあえず」相続するのはやってはいけないケース
- 空き家として放置する
【維持管理コストの増大】
固定資産税や都市計画税、維持管理費(修繕費、清掃費、水道光熱費など)が継続的にかかり、経済的負担になる。
【老朽化の進行】
人が住まない家は急速に劣化が進み、資産価値が低下する。
【近隣トラブルの発生】
雑草の繁茂、害虫の発生、不法投棄、放火などのリスクが高まり、近隣住民とのトラブルに発展しやすい。
* **法的リスクの増大:** 特定空き家等に指定されると、固定資産税の優遇措置が解除され最大6倍になるほか、行政指導や命令、最終的には行政代執行による解体費用を請求されるリスクがある。損害賠償責任を負う可能性もある。 - 住む予定がないのに相続する
将来的に住む予定がない、あるいは住むには大がかりなリフォームが必要な場合でも、安易に相続してしまうと、上記のようなリスクに直面する。
② 複数人の「共有名義」として相続するやってはいけないケース
- 意思決定の困難さ
不動産の売却、賃貸、大規模な修繕など、重要な決定には共有者全員の同意が必要となるため、意見の相違から話がまとまらず、不動産の有効活用や処分が困難になる。 - 将来の相続関係の複雑化
共有者が亡くなるたびに、その持分がさらに次の世代に細分化され、共有者が増え、相続関係がますます複雑になる。 - 管理費や固定資産税の負担分担トラブル
誰がどれだけ負担するのか、意見が合わずに揉めることがある。 - 一部の共有者による占拠
特定の共有者が実家を占拠し、他の共有者が利用・処分できない状況に陥ることもある。
③「相続登記」をしないまま放置するやってはいけないケース
- 所有者不明化のリスク
名義変更をしないと、登記簿上は亡くなった親の名義のままとなり、次の相続が発生した際に誰が所有者なのか不明確になり、さらなるトラブルや手続きの遅延を招く。 - 売却・活用の困難さ
名義が変更されていない不動産は、売却や担保設定、賃貸などの活用ができない。 - 法的義務化と過料
2024年4月1日より相続登記が義務化され、正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料が課される可能性がある。 - 相続関係の複雑化
時間が経つにつれて相続人が増えたり、相続人の中に連絡が取れない人や認知症の人などが現れたりすると、登記が非常に困難になる。
④ 無計画に「実家」を解体するやってはいけないケース
- 固定資産税の増額
建物を取り壊して更地にすると、土地にかかる固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1に軽減)が適用されなくなり、固定資産税が最大6倍に跳ね上がる。 - 再建築不可のリスク
既存の建物が建てられた当時の建築基準法と現在の法律が異なり、解体後に同じような建物を建てられなくなる「再建築不可」の土地になる可能性がある。 - 解体費用の負担
無計画な解体は高額な費用がかかるだけで、メリットが少ない。
⑤ 「相続」後すぐに「実家」を売却するやってはいけないケース
- 特例の適用漏れ
相続した不動産を売却する際に利用できる「相続空き家の3,000万円特別控除」などの特例は、適用期間や要件が細かく定められているため、焦って売却すると適用要件を満たせず、高額な譲渡所得税がかかる可能性がある。 - 相場より低い「価格」での売却
不動産の適正な価値を把握しないまま、焦って売却を進めると、相場よりも低い「価格」で売却してしまうリスクがある。
⑥ 相続財産に「借金」があることを知らずに相続するやってはいけないケース
- 負債の相続
不動産や預金だけでなく、被相続人の借金も相続の対象となるため、相続財産を調査せずに安易に相続すると、後から多額の借金が発覚し、返済義務を負うことになる。 - 相続放棄の機会損失
借金が多い場合は相続放棄という選択肢があるが、期限が設けられているため、知らずに放置していると相続放棄ができなくなる。
これらの「やってはいけない相続」を避けるためには、事前に「実家の価値」を含めた相続財産全体を把握しておきましょう。
さらに相続人全員で十分に話し合い、必要であれば専門家(税理士、司法書士、不動産鑑定士など)に相談しながら、適切な計画を立てることが非常に重要です。
実家の売却手順はとても重要です。 まぜなら実家の売却で困るのは ・兄弟間の意見調整 ・実家の売却のタイミングの難しさ ・実家の片付けが進まない ということなんです。 私は相続専門の不動産コンサルタントなのですが、実家の売 …