解体 片付け どこまで

実家の解体するのは
子供の誰かが実家を取り壊して建て替える場合
実家の売却をする場合
があります。
そこで頭の痛いのが実家の片付けです。
実家の片付けって、とても大変です。

「どうせ建物ごとぶっ壊すんだから片付けなんかしなくていいじゃないの?

そう考える方も少なくないのですが、現実はそうは問屋が卸さないのです。

実家の片付けなんかしないでそのままでも解体はできるのですが、そうすると解体費用がグッと割高になるのです。
実家の解体前に片付けはやらなければなりません。

その理由は実家を解体した時の残骸の処理費用なのです。
キチンと仕分けされたゴミに比べて、ごちゃ混ぜになってしまっているゴミは産業廃棄物で一番高い処理費用が掛かるのです。

家具そのままのゴミ屋敷は解体できない

家具そのままのゴミ屋敷は解体できない

実家がゴミ屋敷になってしまい、更地にして売却したい
相続した家がゴミだらけで、どうやって解体すればいいか分からない

このようなお悩みを抱えていませんか?
実は、家具やゴミが残ったままのゴミ屋敷は、原則としてそのまま解体工事を始めることはできません。
多くの解体業者は、ゴミが残った状態での工事を断ります。
これには、法律、安全、費用、そして近隣への配慮といった、複数の明確な理由が存在します。
ここでは、なぜ家具そのままのゴミ屋敷を解体できないのか、その核心的な理由と、解体に向けて踏むべき正しいステップを専門家の視点から詳しく解説します。

なぜ家具そのままのゴミ屋敷は解体できない?立ちはだかる5つの壁


【実家の解体前に片付けは必要】



ゴミ屋敷の解体が一筋縄でいかない背景には、無視できない5つの大きな問題があります。

①法律の壁:「一般廃棄物」と「産業廃棄物」の違い

最も大きな理由が、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」です。
この法律では、ゴミを大きく2種類に分類しています。

  • 一般廃棄物
    家庭生活から出るゴミ(家具、家電、衣類、食器など)
  • 産業廃棄物
    事業活動(解体工事など)によって生じるゴミ(コンクリートガラ、木くず、金属くずなど)



解体業者が持つ許可は、基本的に「産業廃棄物」を処理するためのものです。
一方で、家の中に残された家具や生活ゴミは「一般廃棄物」にあたります。

一般廃棄物を収集・運搬するには、市町村が発行する「一般廃棄物収集運搬業許可」が別途必要になります。
この許可を持たない解体業者が、家庭ゴミを「ついでに」処分してしまうと、違法行為(無許可営業)となり、厳しい罰則(5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方)の対象となるのです。
つまり、「ゴミの撤去」と「建物の解体」は、法律上まったく別の作業なのです。

② 安全性の壁:作業員の命に関わる危険

ゴミが山積した状態での解体作業は、非常に危険です。

  • 火災のリスク
    ホコリや紙類が密集した環境は、わずかな火花で大規模な火災に発展する危険があります。
  • 足場の不安定
    ゴミの山に足を取られての転倒や、重量物の下敷きになる事故が起こり得ます。
  • 有害物質の存在
    ゴミの中にアスベスト(石綿)などの有害物質が紛れ込んでいる可能性があり、適切な処理なしに解体を進めることはできません。/li>

  • 害虫・害獣
    ネズミやゴキブリ、ハチなどが大量発生しているケースも多く、衛生環境が悪く作業員の健康を害する恐れがあります。



安全を確保できない現場で、工事を進めることはできないのです。

③ 近隣トラブルの壁:悪臭・害虫の飛散

ゴミ屋敷をそのまま解体すると、工事の振動や風によって、溜まっていたホコリやゴミ、そして悪臭が一気に周辺へ飛散します。
害虫が近隣の家屋へ移動してしまうことも考えられます。
このような事態は、深刻な近隣トラブルに発展する可能性が極めて高く、訴訟問題に発展するケースも少なくありません。
工事を始める前に、まずはゴミ問題を解決し、近隣への影響を最小限に抑える配慮が不可欠です。

④ 費用の壁:正確な見積もりが不可能

建物がゴミで埋もれている状態では、柱や梁、基礎といった建物の構造を正確に把握することができません。
そのため、解体業者は適正な工事費用を見積もることができません。
仮に見積もりを出したとしても、それはあくまで推測に過ぎず、実際にゴミを撤去した後に、想定外の作業(地中障害物の発見など)が必要になることもあります。
これは、後から高額な追加費用を請求されるリスクに繋がります。

⑤ 所有権の壁:財産がゴミに紛れている可能性

一見するとゴミの山でも、その中には現金や貴金属、有価証券、権利書といった価値のある財産が残されている可能性があります。
また、写真や手紙など、故人や家族にとって大切な思い出の品が紛れているかもしれません。
これらの品はすべて家の所有者に所有権があります。
所有者の許可なく、解体業者がこれらを「ゴミ」として処分してしまうと、後々「勝手に財産を捨てられた」として大きなトラブルになる可能性があります。

「①家具やゴミの撤去 ⇒ ② 建物の解体」という順番

家具や家財が残されたゴミ屋敷をそのまま解体することは、法律、安全、費用、近隣関係など、あらゆる面で現実的ではありません。
この順番を必ず守ることが、トラブルなく、スムーズに解体を進めるための唯一の道です。
まずはゴミ屋敷の片付けや遺品整理の専門家に相談し、建物を空の状態にすることから始めてください。
それが、安全で確実な解体工事への第一歩となります。

実家の解体でどこまで片付ける?


空き家の実家を解体することが決まったら、まずは片付けのことを考えましょう。
実家の解体で片付けはどこまで?
と質問されたら、
「できるだけがらんどうの状態にまでしてください。
とお答えせざる負えません。
なぜなら実家の家財道具を処分したのとしないでは、建物を解体した時の残骸ごみの種類が変わってしまうからです。

建物を解体した残骸ごみの種類は「産業廃棄物」でその処理費用はクソ高い

建物を解体した時に出る残骸ごみは「産業廃棄物」に分類されます。
ちなみにこの産業廃棄物の処理費用はかなり高くなってきています。

混合廃棄物で木くずや廃プラ、紙などにガラ・タイル・がれき類が混ざっている場合、1m3でなんと3万円~が相場です。

これがどれだけ高いのかというと

ごみガラ 一般的な業者の処理料金(m3)
純ガラ(無鉄) 1万2000円程度~
ごみガラ(ゴミ含あり)
※ミンチは別途
1万6000円程度~
解体系下ゴミ 3万円程度~

同じ建物の残骸物でも細かく分類できると

一般的な業者の処理料金(m3)
再生木くずのみ 5000円程度~
石膏ボード リサイクル可能なもの 1万2000円程度~

細かく分類すればするほどゴミ処理費用は安くなります。


実家の建物内に残したまま解体してしまうと、家財道具を一切合切トラックに積み込んでしまうので産業廃棄物の混合廃棄物扱いになってしまいます。

混合廃棄物とは?

「混合廃棄物」とは、木片やガラス片、瓦くずなど、さまざまな材質のごみが土砂に混ざり込み、分別が困難になってしまった状態の廃棄物をいいます。
解体業界はこれらを「下ごみ」と呼んでいます。

家財道具など処理場まで運ぶ一般廃棄物収集運搬業の許可を持つ解体業者もある

家財道具などの一般廃棄物を処理場まで運ぶのにも許認可が要ります。
これを「一般廃棄物収集運搬業」といいます。
この「一般廃棄物収集運搬業の許可」を持っている解体業者なら家財道具などの一般廃棄物を処理場まで運ぶことができます。

ただ、解体業者はあくまで解体業務がメインです。
ですので、そこまで細かい分別を期待するのは無理な場合があります。

【結論】実家の解体費用を抑えたいなら片付けはできるだけやる

家財道具などを自㏍なお建物内に残したままだと解体費用が割高になる理由がお分かりいただけたでしょうか?
ですので、可能な限り実家の建物内には荷物や家具などは残さないようにするおうがおすすめです。

しかし、室内には家具や家電、洋服などさまざまな物が残っていることでしょう。
行政でも不用品回収は行てくれていますが、費用や手間を考えればこんな風に遺品整理業者に頼むのもお勧めです。

高齢者や女性ならば重い家電や家具などを運びだすのも困難です。

まずは実家のある自治体のホームページをチェックしましょう

大阪市 粗大ごみ回収
参考:大阪市の粗大ごみ回収

まずは実家のある自治体の不用品回収のやり方をチェックしておきましょう。
不用や粗大ごみは問うやって出すのか?
それにはいくらかかるのか?
そのあたりを調べてからコツコツと少しずつでもいいので解体前にできるだけ実家の片付けを進めておきましょう。


【解体しての売却値段と解体しない売却値段があまり変わらないこともある】
もし解体する実家で売却も考えているなら解体前に現状でのお値段も調べておきましょう。
意外と「解体しないで現状のままの売却値段」と「解体しての更地にしての売却値段」がトータルではあまり変わらないこともあるからです。
その大きな理由に、購入者が建物建築と解体工事を行うと割安な解体工事費になることも多いからです。
また特にプロの建売業者が買う場合の解体費用は一般の方よりもかなり安く解体できます。
築古でオンボロの実家の場合、プロの建売業者が買い取って新たに新築住宅を建てて販売することが少なくありません。
その場合、素人が依頼した解体費用より毎回何度も発注している建売業者でとても大きな差が出てきます。
このあたりの事情はご理解いただけると思います。、
また解体工事は最低でも軽く100万円以上のまとまった金額になり、その費用を誰が負担するのか?
これもよく兄弟でもめてしまうポイントでもあります。

\実家の売却価格を調べるのに超便利/
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